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May 06, 2017

「おかしさ」を感じとれることの重要性―前置詞ofの省略

 原則に照らして何か「おかしな」ことが起こっていると感じて追究してみるという姿勢は,学問的にきわめて大切だと思う。英文法についてもそれは言えることだ。次の引用例の下線部ではいったいどんな「おかしな」ことが起こっているだろうか。


I don't know about you, but I find these calculated dates astonishingly recent. What's more, the conclusions don't change much if you assume a larger population. Taking a model population the size of Britain's today, 60 million, we still need to go back only 23 generations to reach Chang One and our youngest universal ancestor. (Richard Dawkins, The Ancestor's Tale: A Pilgrimage to the Dawn of Life, Amazon Kindle版位置No.1129-36)

下線部ではa model populationとthe size of Britain's todayという2つの名詞句が,O+OやO+Cではないのに連続している。意味を考えてみると,「今日のイギリスと同じくらいのモデル人口」となりそうで,つまりthe size of Britain's todayがa model populationを修飾しているのではないかと思えてくる。
 この解釈の「裏」をとってみることにしよう。文法書で「前置詞の省略」について調べてみると,たとえば『ロイヤル英文法』の§321「前置詞の省略」(2)は「<of+名詞>の形で形容詞句となる場合」とあり,「<of+名詞>の名詞が年齢・大小・色彩などを表す名詞の場合は,ofはふつう省略される」とあって,The children are (of) the same age.「その子たちは同い年である」やThe suitcase is (of) the same size of that.「このスーツケースはあれと同じ大きさである」といった例文が挙がっている。例文はいずれもof+名詞の形が補語になっているが,補語に限定されるという記述はないので,上の引用例の下線部も同じように考えて,a model population of the same size of Britain's todayのofが省略されていると考えることができるのである。

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