英文の「論理展開」に注目する
本当の英文読解とは,内容をきちんと読み取ることである。言うまでもないことだが,未知の語句や表面的な文法構造に気をとられて,きちんとした読解ができない人も多い。
内容を理解するために大切なのが,文章論理を正確に追うことである。今回はその基本を見ていこう。以下の英文を見てほしい。
There are many differences in creation myths around the world, but there are also [X]some striking similarities. [1]For one thins, their imagery often incorporates the idea of a supreme craftsman. The beauty of the natural world is thus represented as the handiwork of a skilled artisan, examples of which are found in all cultures. [2]Another recurring image is the growth of order from chaos, mirroring the progressive organization of human society. [3]Yet another parallel is the Universe as a biological process. The most striking examples of this occur in myths that depict the cosmos as forming from an egg or seed. (Peter Coles (2001) Cosmology: A Very Short Introduction. p.2)
基本的な論理展開は,下線部[X]の具体例が下線部[1}~[3}になっている,というものだ。one→another→yet anotherという形で3つの類似点が提示されている。段落の第1文,つまりトピック・センテンスで提示した内容を展開していくという流れは,英文の論理のもっとも基本的なものである。
この流れに乗って読み進めていくことで,語句の意味もつかみやすくなる。たとえば,similaritiesの意味を後続部分でどのように表しているかに着目してみると,[1}の文のoftenとその次の文のall cultures,[2]の文のrecurring,[3]の文のparallelがそれぞれsimilaritiesを承けていると判断できる。parallelなどはこれで「類似点」という意味であるとわかるのである。また,[1}の文のimagery,[2]の文のimageに対応するのが,[3]の次の文のdepictである。これも流れにそって読んでいくことでつかめる。
さらに,第1,第3の類似点の提示が二段構えになっている点にも注目しておこう。それぞれが「抽象→具体」という展開になっている。これにしっかり注目することによって,The beauty of the natural world is thus ...のthusが「たとえば」という意味であることがわかるし,[3]の文のa biological processが,forming from an egg or seedとの関連から,「生物が成長する過程」という意味だと具体的に読み取ることもできる。
こういう読みかたに対して,わかっている者の後づけだ,という人がいる。しかし,1つ確実に言えるのは,本当にわかっている人はこのような読みかたをする,ということだ。いつまでも「わかる」読みかたができないのは,自分の稚拙な読みにこだわるからではないのか。本当に「わかる」境地にたどりつこうとしないからではないのか。全体は部分の単なる総和ではない。また,どこかで大きく「飛躍」しなければ,真の成長はない。
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