社会人の大学院進学
このところ,「社会人のための大学院研究生活入門ゼミ」に対する関心が高まっている。Webサイトのアクセスログを見てもこれまでにないほどのアクセスがあるし,受講申込も少しずつだが増えている。
最長1年間の指導とはいえ,120,000円という料金は決して安くないとぼく自身思うし,個別の書類作成(各大学院に提出する研究計画書など)の指導は含まれないという条件もつけてある。しかし,やはり大学院進学を目指す社会人に自信を持って勧めたい講座だ。
この講座はいわば完全オーダーメイドで,決まった課題やテキストがあるわけではない。ある程度の相談をして最初のレポート課題を決め,その後はそれまでの課題レポートの状況を見ながら課題を決めていく。研究テーマ・方法と志望理由の探求が主な内容である。受講生は専門職の方が多く,日々の仕事をしながら取り組んでいる。業務から生じた疑問や課題はある程度明確だが,それを学問研究のテーマへと高めていくのにはそれなりに苦労している,というのが正直なところだ。しかし,それでも確実にレポートを提出し,何回かの修正をへて1つのレポートを完成させている。もっとも,1つのレポートができあがると次のレポートに進まなければならない。常に考え続けることを要求し,受講生に一定の負荷をかけ続けるのもぼくの仕事だと考えている。
ぼくもいっしょに考える。もちろん,こちらから答えを提示することはない。しかし,提出されたレポート原稿から受講生の頭の中で何が起こりつつあるかを読み取り,必要に応じて発問をしながら進めていく。本来自分の専門でない内容でも,ある程度詳しくなっていく。ぼくの頭の片隅に,各受講生のテーマが「引き出し」として存在するようになる。こうした共同知的作業はぼくにとっても刺激的だ。


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